2017/08/03

身長を伸ばすカギは骨端線、何コレ!?

子供の身長が伸びるというのは、骨が成長するということです。当たり前のことですがご存知でしたか?
骨が成長仕組みを知ることができれば、母親としてどうすれば良いかスッキリします

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骨端線とは骨が伸びるメカニズム

骨幹端(こっかんたん)と骨端骨(こったんこつ)の間にある骨端線(こったんせん)という軟骨細胞のことです。
骨が伸びるのは、この軟骨細胞が増大して骨に変わっていくことです。
なお、成長期が終了すると骨端線は閉じてしまったように見えます。これは軟骨細胞がなくなるためで、こうなるとその後の成長は望めません。一般的には、12歳から24歳ぐらいの間に閉じると言われています。

骨端線とは「線」というのは、レントゲン写真を見るとイメージしやすいです。骨は白く映りますが、軟骨細胞は白く映りません。ですから白い部分に挟まれた映るため線のように見えるというわけです。
もし、レントゲン写真の例をご覧になりたければ、骨端線 レントゲン写真を開いてください。(グーグルの検索結果です)

骨を伸ばすのはカルシウムではなくタンパク質

子供の身長が伸びるためは、細胞分裂する軟骨細胞が作られる必要があります。
軟骨細胞の材料は、カルシウムではなくタンパク質(プロテオグリカン)です。そして、このタンパク質が合成されて軟骨細胞を作る作用は、成長ホルモン、甲状腺ホルモン、性ホルモンの分泌の影響を受けています。

特に成長ホルモンの影響が大きいのですが、それは間接的な影響力です。
成長ホルモンは脳の視床下垂体から分泌されます。血液とともに肝臓に流れ込んでソマトメジンC(*1)という酵素の合成を促します。ソマトメジンC(IGF-I)は全身の細胞に働きかけ、特に骨、筋肉、肝臓、皮膚などの細胞が強い影響を受け活性化されます。

*1 インスリン様成長因子1 IGF-I :Insulin-like growth factors1

つまりソマトメジンC(IGF-I)の働きによって軟骨細胞は分化や増殖を繰り返しながら大きくなり、石灰化し、内部に血管が入ることで硬い骨になっていきます。これを軟骨内骨化(なんこつないこつか)といいます。

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骨を伸ばすホルモン

骨を伸ばすホルモンとは、子どもの身長を伸ばす、つまり骨を伸ばすメカニズムに働きかけるホルモンは3つあります。
それは成長ホルモン、甲状腺ホルモン、性腺ホルモンです。
以下、簡単に説明しますが、内容については特に覚えていなくても大丈夫です。強いて言えば、骨を伸ばすために成長ホルモンの影響が大きいという点だけ覚えていてください。

成長ホルモン

上記メカニズムでの書きましたが、骨を伸ばすために最も影響が大きいホルモンです。
支障下垂体から分泌されます。ソマトメジンC(IGF-I)によって骨端線が骨に変わっていくスイッチになります。

甲状腺ホルモン

喉にある甲状腺から分泌されます。新陳代謝の活性化、成長ホルモンの分泌を促す働きがあります。

性ホルモン

男性ホルモンと女性ホルモンがあり、思春期に最も分泌されるホルモンです。成長ホルモンの分泌を促す働きがあります。同時に子供の骨を硬くさせ、大人の成熟した骨に変化させる働きがあります。

私は牛乳を飲んで背が大きくなった!?

牛乳を飲みさえすれば大きくなれる、子供のころに牛乳をたくさん飲んだから大きくなったと思われていませんか?
これは、ハズレではありませんが完全な正解でもありません。

先に書いたように骨が伸びるためには、タンパク質が必要です。牛乳にはタンパク質もカルシウムも豊富なのですが、それを活かすためにどれだけの量をどのように摂ればいいのか、カルシウムだけでは身長は伸びないという事実も併せてお読みください。

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