2017/07/11
正しい睡眠で+5cmを目指す
+5cmとは今までの悪い睡眠習慣を変えずに5cm伸ばすという意味ではありません。本来伸びるはずの+5cmや+10cmになるように睡眠習慣を見直しましょうという意味です。
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結論から言うと、身長を伸ばすためになくてはならない成長ホルモンを正しく分泌させるために良い睡眠習慣が必要です。これは科学的に証明されていますので、ゆるぎない事実です。もちろん、睡眠不足のせいですぐに成長ホルモンの分泌が全くなくなるということはありません。ただ、成長ホルモンの分泌が少なければ身長の伸びも少なくなりますので、少ないよりは多い方が良いですよね。
成長ホルモンは、眠った直後の2時間、ノンレム睡眠といわれる熟睡段階での分泌が多いです。
まずは、ここまで覚えておいてください。
ありがちな悪い睡眠習慣
さて、悪い睡眠習慣って何でしょうか?
朝が苦手という小学生、中学生、高校生は少なくありません。朝なかなか起きられない、やっと起きたとしてもボーっとしてスッキリしない、朝食を食べることができない等です。また、平日は何とか起きることができても休日は午後まで寝てしまうという方もいますね。
(「そうそうウチの子がまさにコレ」なんて思っていませんか?)
こういった様子は、前の晩の過ごし方に問題があります。
単純に言えば、夜更かしです。
最も影響が大きいと言われるのは、親であるあなた自身の習慣や意識の持ち方です。小学生ともなれば、テレビの娯楽番組など理解できるようになります。そのうえそういった番組は22時以降でも放送されていますからついつい最後まで見てしまうということがあります。「子供が見たいというから見せてあげたい」という気持ちもあると思いますが、そこはグッと我慢しましょう。
中学生以上になると学校の部活動、自宅学習、塾や習い事で、自宅で寝るまでに自由になる時間は極端に少なくなります。どれも大切なことだと思いますが、優先レベルを付けるようにしましょう。
それと就寝前のパソコンやスマホを使うことを控えましょう。それらのディスプレイから発生する青白い光(波長450nm前後の光)が、体温を下げて眠りを誘うメラトニンというホルモンの分泌が抑制してしまうため寝つきが悪くなります。
悪い睡眠習慣の先にある恐ろしいこと
睡眠時間が足らないことが原因で引き起こされる症状は、まずは「成長の遅れ」ですね。成長ホルモンの分泌に悪影響を及ぼすので当然です。他にも食事をしたいと強く思わないとか、普段の生活でボーっとすることが多くなって注意力や集中力が弱くなったり、疲れてるというほどじゃないにしても何となくだるい感じがします。まるで二日酔いのサラリーマンのようで、とても子供の様子とは思えないですよね。
他にも「子供だからこそ」という症状があります。
昼間でも眠気があって、それを自分でコントロールできずにイライラしたり、授業中にジッとしていられなかったり、突然立ち上がったり走り回ったりすることがあります。
それと、肥満にやりやすい原因の1つとも言われています。
そしてもっと恐ろしい症状はもはや病気で、睡眠時無呼吸症候群(スイミンジ ムコキュウ ショウコウグン)です。子供の場合はアデノイド(=咽頭扁桃:鼻と咽の間にあるリンパ組織)や扁桃肥大が原因です。
夜、就寝中のいびきや無呼吸、睡眠中の陥没呼吸が、代表的な症状ですが、目覚めた時に不機嫌というのも睡眠時無呼吸症候群の症状ですので、見極めが難しいです。
症状の恐ろしさだけで言えば、睡眠不足⇒肥満から誘発される生活習慣病(糖尿病・高血圧・脂質異常症など)も怖いですよね。
ここまで来ると身長が高いだの低いだの言ってる場合ではありません。専門医による治療や睡眠習慣の改善はもちろんのこと、食事や生活そのものを全面的に見直さなければならなくなります。
その他症状としては睡眠時随伴症(スイミンジ ズイハンショウ)で、子供の場合、睡眠時遊行症(スイミン ジユウコウショウ)と睡眠時驚愕症(スイミンジ キョウガクショウ)が代表的です。
以上、詳しい症状や対策については、別の記事のご紹介したいと思いますが、とにかく正しい睡眠をしないとこのように恐ろしい事態になってしまうという事だけ忘れずにいてください。
今夜からできる良い睡眠
地球上の生物は、1日およそ25時間の体内時計を持っていて、前の晩より就寝時間を1時間遅くた方が楽な仕組みを持つ体になっています。そうはいっても同時にヒトは昼行性の動物でもあり、1日24時間の社会で生活していますので、いつもいつも1時間遅くするというわけにはいきませんね。だから毎朝、太陽の光を浴びることで体内時計を再設定して24時間周期に合うリズムに合わせているわけです。
以上が大前提ですので、しっかり理解してくださいね。
そして、良い睡眠にするための心がけをご紹介します。
睡眠の質を上げる
生活のリズムを安定させる
ヒトの体の睡眠リズム、体温調節、ホルモン分泌などは、活動は日中、睡眠は夜という昼行性の前提に体内時計で決められています。こういったリズムを意識して生活するようにしましょう。ですから平日は寝不足で休日は寝だめするというパターンは、できるだけ避けた方が無難です。
朝食をしっかり食べる
朝食を食べることで、脳が活性化するためのエネルギーである糖分や他の栄養素の補給することができます。また、午前中に体温も上げることができて集中力が増してきます。朝食を食べることは、太陽の光と同じように体内時計を再設定する働きもあるのでリズムが整います。できれば「何かお腹に入れればいい」ではなくて、タンパク質、野菜、乳製品も食べて栄養のバランスを摂るといいですね。
激しい運動などは夕方までに
激しい運動をすると体温、心拍、血圧などが上昇します。これはヒトの基本的な状態で活動モードです。活動モードでは簡単に眠ることはできませんので、夜までには落ち着かせる必要があります。
ただし、全く運動をしてはいけないということはありません。むしろ寝る3~4時間前に軽い運動をすることはお勧めです。ちょうど寝る頃に体温が下がってくるので寝つきが良くなります。
それと10代は体を作る時期なので、成長に合わせて運動することは良いことです。あくまでも寝る時の体は休息状態にすることが大切です。
寝る前の2時間以内は食事をしない
夕食を食べてから寝るまでの時間が1~2時間未満の場合、寝ている間に胃腸が活発に消火活動をします。そうすると夜中に目が覚めてしまったり、眠りが浅かったりします。
普通の食事なら2時間、消化の良い夜食でも1時間は、消化するための時間を起きている間に確保しましょう。
寝る前にパソコンやスマホを使わない
パソコンやスマホ、ゲーム機などの電子機器で使われている英起床画面には、エネルギーが強いブルーライトを発するものがあります。活動したい日中はまだしも身体を休ませて寝ようとする夜には、ブルーライトは不要です。ですから就寝前の1~2時間はそういった機器を使わないようにしましょう。
睡眠時間を確保する
厚生労働省が、平成26年度に全国の合わせて約770校の小学校・中学校・高等学校にアンケート調査を実施しました。その結果で見ると就寝時間は、小学生の49.2%が午後10 時まで、中学生の22.0%が0 時以降、高校生の47.0%が0 時以降という状況でした。
また小学生、中学生、高校生とも起床時間は「午前6時30 分から7 時より前」の割合が多かったことからすると、睡眠時間は6~9時間のようです。しかし問題なのは、こういった睡眠時間をとっていない子供たちです。、
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小学生、中学生、高校生と一括りで言っても部活、学習塾、習い事、アルバイトなど自宅や学校以外の場所での時間の過ごし方、あるいは家庭の事情などのため1つの方法で全て通用することはないでしょう。
ただここでは、成長のためには睡眠が大切だから睡眠時間を優先するという立場です。
事例も交えて睡眠時間の確保、言うなれば時間の管理のヒントをお伝えできればと思います。
する事と必要な時間をハッキリさせる
毎日する事とそれに必要な時間をリストアップしましょう。
同じような毎日とは言え、15分単位または30分単位で考えると案外違いがあるものです。思い込みや勘違いをなくすためにも子供と一緒に正確に洗い出してみましょう。
スケジュール表を作る
15分単位または30分単位で洗い出した毎日する事をスケジュール表に埋めて予定表を作成しましょう。この時、できるだけ子供の考えを優先するようにします。もちろん、間違っていたり緩すぎたりしていれば優しく指摘してください。このように作成することで、子供が今まで気にしていなかった空き時間や無駄な時間などが見つかることが多いです。見つかった時間を有効活用して就寝時間を早めましょう。
予定を立てる期間の単位は、少なくても1週間です。ただ、スケジュール表そのものは2週間とか1ヶ月とか長い期間で見ることをできた方が全体的に把握しやすいと思います。たとえば、どうしても見たいテレビドラマなどは録画して、休日など時間に余裕がある日に見るということもできるようになります。
スケジュール表は、当面は子供の手で自ら記入できるように紙製のものをお勧めします。時間管理の容量がわかってきたらパソコンのグループウエアなどのソフトウエアシステムやスマホのアプリを利用しても良いでしょう。
文房具店などで購入できるノート型のスケジュール帳や大学ノートでも良いですし、Excel(エクセル)やWord(ワード)で自作したり、ネットで探し出しても良いと思います。
当事務局でもオリジナルの『20時間表』をご用意しています。
Windows版Excelで作成したファイル(ファイル名『20時間表.xlsx』)です。5種類の時間割表があり、お好みでお選びください。
サイズはA3かA4です。Excelで任意の日時に変更し、常に子供たちの目に入るように印刷して使います。
- A3縦 時間割:1ページに1週間分5:00~24:00 15分単位(例外あり)
- A4横アクションプラン:1か月単位ですべき項目の一覧を記載
- A4横_時間割:1ページに1週間分8:00~24:00 20分単位
- A3縦_2週間:1ページに1週間分8:00~24:00を縦に2セット 1時間単位
- A3横_2週間:1ページに2週間分8:00~24:00を横長にセット 1時間単位
ご自身のパソコンにMS-Excelがないけど使ってみたい場合、2つの方法があります。
1つは単純に印刷して日時をその都度手書きして使う方法、もう1つはマイクロソフトが運営するストレージサービス<One Driveワンドライブ>に無料登録し、最新のExcelを無料で使う方法です。
- 印刷して手書き
- 最新Excelを無料で使う
- <One Driveワンドライブ>に無料登録
登録用URLから無料継禄します。 - 無料登録完了後、ご自身のストレージエリアに20時間表.xlsxをアップロードします。
- アップロードしたファイル名をクリックするとExcelが起動して、ファイルの編集が可能となります。
- <One Driveワンドライブ>に無料登録
pdfファイルをご用意しました。ご自身のパソコンにダウンロードし印刷してお使いください。手書き予定表をクリックすると圧縮ファイル「tegaki.zip」のダウンロードが始まります。
任意の場所に保存し、ダブルクリックなどで解凍すると[tegaki]というフォルダが作成され、各PDFファイルが入っています。
お母さんからフォローアップ
子供は、(ある意味大人も同じかもしれませんが、)自分の意に関係なく命令されて動く場合と主体的に動く場合では結果が違います。ほとんどの場合、主体的に動いた方が断然パフォーマンスが良いです。(きっとあなたも経験があることでしょう)
スケジュール表を子供が自ら作ることで、あなたが「ああしろ、こうしろ」と叱る必要が、ひとまずなくなります。あなたの役目は、子供が立てたスケジュールを子供の意志で実行できるように促すことです。
お母さんの応援についての考え方を励まして継続を促すにまとめました。
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